感染症とは

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感染症は、細菌やウイルスなどの病原体が体内に入り増えることで起こり、発疹、かゆみ、痛み、腫れ、発熱など、さまざまな症状がみられます。感染は、接触(皮膚や物を介して)、飛沫(咳やくしゃみ)、空気など、病気によって異なる経路で広がることがあります。

当院では、主に皮膚に起こる感染症(皮膚感染症)>の診療を行っています。 下表のような症状がある場合は、まず当院へご相談ください。症状に応じて検査や治療をご提案し、必要に応じて適切な医療機関へのご紹介も行います。

このような症状のときは、当院をご受診ください

  • 足の指の間が白くふやけている
  • 足裏に強い痒みがある
  • 足の皮が剥けてきた
  • 皮膚が赤みを帯びている
  • 皮膚が腫れてきた
  • 指先などに痛みがある
  • 皮膚に小さな赤い発疹が多発している
  • 膿を持った水ぶくれができた
  • 皮膚に膿が固まったようなカサブタができた
  • 口唇や性器などにピリピリした痛みがある
  • 口唇などに水疱ができた
  • 身体の左右どちらか片側にピリピリした痛みがある
  • 赤い発疹や水疱が多発している
 など

足白癬・爪白癬(水虫)

足白癬(あしはくせん)は、足の皮膚や爪に白癬菌(はくせんきん)というカビ(真菌)が感染して増えることで起こる病気で、一般的に「水虫」として知られています。季節を問わず起こりますが、白癬菌は湿気を好むため、特に高温多湿の夏に悪化しやすい傾向があります。

症状は、足の指の間の皮膚がふやけて白くなる、皮がむける、赤みやかゆみが出るなどさまざまです。足白癬にはいくつかのタイプがあり、かゆみが強いものもあれば、ほとんど痛みやかゆみがないタイプもあります。

水虫は放置すると広がったり、再発を繰り返して治療が長引くことがあります。また、爪に感染すると「爪白癬(つめはくせん)」につながることもあります。
皮がむける、足の裏がカサカサする、指の間が白くなる、ひび割れが気になるなどの症状がある方は、自己判断せず、皮膚科で検査(顕微鏡検査など)を受けることをおすすめします。

治療について

まずは検査で白癬菌の有無を確認したうえで、状態に合わせて治療を行います。

  • 足白癬(皮膚の水虫):基本は抗真菌薬の塗り薬です。見た目が良くなっても菌が残っていることがあるため、医師の指示どおり一定期間は継続することが大切です。
  • 爪白癬(爪の水虫):塗り薬で改善が難しい場合があり、症状に応じて飲み薬など全身治療を検討することがあります。
ご家庭での注意点(うつさない・再発を防ぐ)

水虫は、皮膚の接触や、床・マット・タオルなどを介してうつることがあります。再発予防のためにも次の点が大切です。

  • 足を洗った後は、指の間までよく乾かす
  • タオルは共用しない (家族でも別々に)
  • 靴・靴下は蒸れを減らし、必要に応じて乾燥させる
  • 公共の場所(浴室・プールなど)では、足を清潔に保つ

気になる症状がある方は、お早めにご相談ください。

蜂窩織炎(ほうかしきえん)

蜂窩織炎(ほうかしきえん)は、黄色ブドウ球菌などの細菌が皮膚から入り込み、真皮〜皮下組織に炎症を起こす感染症です。皮膚には本来バリア機能がありますが、小さな傷、ひび割れ、虫刺され、やけど、水虫(足白癬)などがきっかけとなり、細菌が侵入して発症することがあります。

主な症状は、患部の

  • 赤み(発赤)
  • 腫れ
  • 痛み
  • 熱感

で、発熱やだるさなど全身症状を伴うこともあります。足・手・顔に起こりやすいですが、体のどの部位でも起こりえます。

治療について

蜂窩織炎は進行すると広がることがあるため、早めの治療が重要です。 原因として考えられる細菌に合わせて、抗菌薬(飲み薬または点滴)で治療します膿がたまっている場合は、状態に応じて切開して排膿が必要になることがあります。
症状が強い場合や全身状態によっては、点滴治療や入院治療を検討します。

早めの受診が必要な症状
  • 赤みが急に広がる/痛みが強い
  • 発熱、悪寒、強いだるさがある
  • 糖尿病など基礎疾患がある、免疫が低下している

このような場合は、早めに医療機関へご相談ください。

丹毒(たんどく)

丹毒(たんどく)は、主に溶連菌(レンサ球菌)が皮膚の小さな傷などから入り込み、皮膚に急な炎症を起こす感染症です。皮膚には本来バリア機能がありますが、傷、ひび割れ、虫刺され、やけどなどがきっかけで細菌が侵入し、発症することがあります。

顔や脚に起こりやすく、熱を帯びた赤い腫れが急に出て、広がることがあります。赤みの境界が比較的はっきりしていることも特徴です。患者様によっては、高熱、悪寒、強いだるさなどの全身症状を伴うこともあります。

治療について

治療の基本は、原因菌に合わせた抗菌薬です。症状の程度により、内服薬で治療する場合と、点滴治療が必要になる場合があります。適切に治療を行うことで多くは改善しますが、体質や皮膚の状態によっては、同じ部位に繰り返すことがあります。

受診の目安

赤みが急に広がる、発熱や悪寒がある、痛みが強い場合は、早めに医療機関へご相談ください。特に、糖尿病などの基礎疾患がある方は重症化しやすいため注意が必要です。

伝染性膿痂疹(とびひ)

とびひは、正式には伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)と呼ばれる皮膚の感染症で、特にお子様に多くみられます。かゆみやムズムズ感が強く、つい掻いてしまいがちですが、掻きこわすと傷から細菌が入り、さらに掻いた手で別の場所を触ることで水ぶくれやただれが次々と広がってしまうことがあります。

発疹ができてかゆみがあるときは、できるだけ触らない・掻かないことが大切です。早めに受診して治療を始めることで、広がりを抑えやすくなります。

治療について

症状に合わせて、抗菌薬(塗り薬)を基本に治療します。広がりが強い場合や数が多い場合には、抗菌薬(飲み薬)を併用することがあります。

単純ヘルペス

単純ヘルペス(口唇ヘルペス・性器ヘルペス)は、単純ヘルペスウイルスが原因で、皮膚や粘膜に小さな水ぶくれ(水疱)ができる感染症です。
口のまわりや唇、性器などに、まずムズムズ・ピリピリする違和感が出て、赤く腫れてきた後に小さな水疱が現れます。痛みを伴うこともあり、部位によっては食事や日常生活に支障が出ることがあります。

水疱は多くの場合、数日〜1週間ほどで落ち着いていきますが、ウイルスは体内に潜伏するため、疲労・ストレス・睡眠不足・風邪などで免疫力が低下したときに再発することがあります。

治療について

治療は、抗ウイルス薬(飲み薬・塗り薬)を使用します。特に、ムズムズ・ピリピリなどの初期症状の段階で治療を開始すると、症状が軽く済み、治るまでの期間が短くなることがあります。

また、再発を繰り返す方には、症状が出始めたタイミングで患者様ご自身が内服するPIT(発症時頓用療法)という方法もあります。前兆(ムズムズ、ピリピリ、違和感など)を感じたら早めに服用することで、症状の悪化を抑えたり、治癒までの期間を短くできることがあります。

  • PITの適応は、再発の頻度や症状、持病・内服薬などを確認したうえで判断します。ご希望の方は診察時にご相談ください。

帯状疱疹

水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)に初めて感染すると、一般的に「水ぼうそう(水痘)」を発症します。水ぼうそう自体は多くの場合、1〜2週間ほどで治まりますが、ウイルスは体内の神経に潜伏したまま残ります。

その後、加齢や疲労、ストレス、病気などで免疫力が低下すると、潜伏していたウイルスが再び活動し、帯状疱疹を発症することがあります。帯状疱疹は、体の片側に沿ってピリピリした痛みや違和感が出たあと、小さな水ぶくれ(水疱)が帯状に現れるのが特徴です(頭部〜体幹〜下肢まで、さまざまな部位に起こります)。

帯状疱疹は、早期に治療を始めるほど重症化や後遺症を防ぎやすくなります。患者様によっては、帯状疱疹後神経痛(長引く痛み)が残ることがあります。また、顔や耳の周囲に出た場合には、顔面神経麻痺、めまい、耳鳴りなどを伴うことがあり、注意が必要です。

治療について

帯状疱疹の治療は、ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬が基本です。発疹が出てから(または痛み・違和感の前兆が出てから)できるだけ早く開始することで、症状の重症化や治るまでの期間、帯状疱疹後神経痛(痛みが長く残る状態)のリスクを減らしやすくなります。

また、痛みが強い場合には、鎮痛薬や痛みを和らげる薬を併用し、症状に合わせて調整します。皮膚の状態によっては、患部のケア(保護や外用)を行うこともあります。

症状が強い場合や全身状態によっては、点滴治療や入院治療が必要になることがあります。特に、顔や目の周りに発疹が出た場合、耳の周囲に発疹が出てめまい・耳鳴り・顔面の動かしにくさがある場合は、合併症を防ぐためにも早めの受診が大切です。